猫に効率よく水分をとらせる方法5選|水を飲まない猫への対策とは?

猫が水をあまり飲まないのは珍しいことではありません。
もともと砂漠地帯で暮らしていた猫は、水を摂取する習性が少なくても
生きられる体質を持っています。
しかし現代の猫にとっては、水分不足が健康に直結する重大な問題です。
特に尿路結石、膀胱炎、腎臓病などのリスクが高まるため、日常的に
しっかりと水分をとらせる工夫が求められます。
この記事では、「猫が水を飲まない理由」と「猫に効率よく水を飲ませるための5つの方法」を、実践的な視点でご紹介します。
1. ウェットフードで水分を“食事から”摂取させる
猫が水を飲まない場合、最も効果的な方法のひとつがウェットフードの導入です。
一般的にドライフードの水分含有量が10%前後なのに対し、
ウェットフードは約75〜80%。
つまり、食べるだけで水分補給ができるということです。
おすすめ活用法
- 朝はウェット、夜はドライなどの併用
- 総合栄養食のウェットタイプを選ぶ(例:ロイヤルカナン、モンプチ パウチタイプ)
2. 家の中に複数の水飲み場をつくる
猫は神経質で、「水の場所」や「器の雰囲気」によって飲むかどうかが変わります。特にトイレのそばに水があると嫌がる子もいるため、以下のように工夫しましょう。
実践ポイント
- 部屋ごとに水入れを設置する
- 静かな隅に置く(安心できる環境)
- トイレから離した場所に配置
3. 流れる水が好きな猫には「自動給水器」
「うちの猫、水道の蛇口からは飲むのに…」そんな場合は、流れる水を好むタイプかもしれません。
自動給水器(循環式)は、常に水が循環し、酸素を含んだ新鮮な状態を保てるのが特徴です。
多くの猫が興味を持ち、積極的に水を飲んでくれるようになります。
おすすめ製品
- ピュアクリスタル(猫壱)
- PETLIBRO 給水器(静音・フィルター付き)
4. 飲まないときは“香りで誘導”|猫用スープや煮汁活用
水に風味を加えることで水分摂取を促す方法もあります。たとえば…
- 無塩の鶏のゆで汁
- 猫用スープ(例:CIAOスープ、ピューレKISS)
- ちゅ~るを水で伸ばす
これらを水に少量加えると、匂いで興味を引き出しやすくなります。
ただし、人間用の出汁・スープは塩分が高すぎるため絶対にNGです。
5. 温度と器を見直して「飲みやすさ」をアップ
意外と見落としがちなのが、水の温度や器の形状。猫は冷たい水を嫌うことがあるため、常温〜ぬるめを意識しましょう。冬場は特に注意が必要です。
また、「ヒゲが器に触れるのが不快」という猫も多いため、広くて浅い器に変えるだけで飲水量が増えることもあります。
脱水サインと水分量の目安
猫の1日に必要な水分量は、体重1kgあたりおよそ50mlです(4kgの猫なら約200ml)。
脱水症状のチェックポイント
- 歯茎が乾燥している
- 皮膚をつまんでもすぐ戻らない
- おしっこの量や色が変化している
これらの症状が見られる場合は、すぐに獣医師に相談してください。
まとめ|「飲ませる」のではなく「飲みたくさせる」工夫を
猫の水分摂取は、押しつけるのではなく、猫が自然に飲みたくなる環境づくりが大切です。
今回ご紹介した5つの方法はどれも簡単に始められますが、効果は猫の性格によって異なります。
まずは1つずつ試して、猫にとって快適な水分補給スタイルを見つけましょう。
毎日の小さな工夫が、病気の予防と健康寿命の延伸につながります。